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中古住宅の築年数とリフォーム


中古物件を買ってリフォームする方が増えています。購入するときのポイント、築年数について、

住宅に関する法律の系譜と住宅の性能がどのように変わってきたのか?築年数と住宅のつくりはどのような関係にあるのか?整理することで、少し目安になるかと思います。

1953年(昭和28年)

  北海道において暖かい家をつくることを目標に北海道防寒住宅建設等促進法(寒住法)が定め

  られます。1969年(昭和44年)には「寒住法」が改正され、わが国で初めて断熱基準が示され

  ました。

1971年(昭和46年) 

  建築基準法が改正され木造の基礎規定が示されました。

  また、第1次、第2次オイルショックを契機に、省エネルギーに対する意識が高まり、床、壁に

  グラスウール100㎜、天井にブローイング断熱工法、2重サッシが広まります。

1980年(昭和55年)

  省エネ法を制定 等級2 

  建築基準法改正(新耐震基準、これ以前を旧耐震基準と呼んでいます)

  1985年前後より、高性能グラスウールやLow-Eガラスが開発され高断熱化が進みます。

  防湿・気密、外壁の通気層、換気と住宅工法の改良が提案されました。

  (ナミダタケ事件という結露によって土台を腐らせる事件があり、工法の研究がされました)

1991年(平成3年)

  北方型住宅に関する研究が終了し、北方型住宅の推進事業が始まります。

1992年(平成4年)

  省エネ法改正 等級3

1999年(平成11年)

  省エネ法改正 等級4

2000年(平成12年)

  1995年の兵庫県南部地震を踏まえて、建築基準法が大改正されました。

  地盤調査が義務化され、全ての新築住宅に10年間の瑕疵担保責任が義務付けられました。

2013年(平成25年)

  今回の省エネ法改正は、建物の断熱性能の基準だけではなく、家で使う消費エネルギーの基準

  が定められ、省エネ設備の基準が導入されています。この基準は2020年に義務化される予定で

す。これから新築される方は平成25年基準以上で考えるべきです。

以上を踏まえて、中古物件とリフォームの目安は、

① 2000年以降に建てられた築15年くらいまでの物件は簡易なリフォームで行けそうです。

② 築15年〜34年くらいの住宅は物件によって断熱を強化(特に気流止めを設ける工事は断熱性能

  を上げるのに大事です。)

  壁の配置の釣り合い等、構造のバランスを確認する。

③ 1980年以前の住宅は断熱改修と耐震診断、耐震改修が必要と思われます。


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