「空間プロポーション」

自分らしい暮らしが快適な日常を生みます。

家具や生活雑貨・ファブリックに自分のセンスを活かし、

心地よい空間となるように、かたちはシンプルにします。

過度な装飾や意味のないうわべだけのデザインを止め、

時を経ても色あせないことを目指しています。

そのために気をつけていることはプロポーションです。

部屋の広さと天井の高さ、窓の位置や大きさ、

建具の形や比率といったバランスが

「居心地がよい、気持ちがよい、落ち着く、美しいと感じる」

心に作用するからです。

 

「実用的であること」

特に水回りの配置と家事動線は家の要です。家事のストレスを減らし、効率良く作業ができるようにすれば、ゆとりが生まれるし、子供との時間を増やすことも出来ます。外で働きながら、子供の面倒を見ながらこなす日々は忙しく過酷とさえ言えます。なるべく負担を軽くし、穏やかな家庭を包む器のような家であってほしいと思います。また、なるべく手仕事でシンプルな物を作り、できるだけ長く使える良質なデザインとクオリティを目指すこと、掃除のしやすさやメンテナンスのしやすさを考えて設計します。

 

「陰翳礼讃」

「美と云うものは常に生活の実際から発達するもので、暗い部屋に住むことを余儀なくされたわれわれの先祖は、いつしか陰翳のうちに美を発見し、やがては美の目的に添うように陰翳を利用するに至った。」 谷崎潤一郎

蛍光灯の白い光、天井に無数で無秩序に穴の開いたダウンライト、コンビニや会社のように明るすぎる空間は、くつろぎや癒してくれる場にはなりません。居心地のために、陰翳の世界を意識して、光と影(闇)をデザインします。静けさや落ち着きを考えて、美しい天井と照明の計画を行います。日本人の美意識を忘れず、北国の環境に向き合い、温かみのある光を求めれば、おのずと北欧デザインの巨匠達へと思いが向きます。彼らが私にとっての灯りの先生です。

 

「シンプルな日常」

たくさんの物で溢れる時代ですが、心の豊かさを物で埋めることはできません。なるべく無駄な物を整理し、すっきりとしたシンプルな生活が心地良さへと繋がる気がします。家がすっきり片付いていれば、突然の来客にもきちんともてなすことができます。そのようなゆとりが理想かなと思います。収納計画では、見せる収納(コレクションや書籍)と隠す収納(日用品のストックや書類)を区別すること、掃除用具、子供のおもちゃなどの出し入れする物の収納場所をどこに設けるのか、それらを基本に整頓された空間をイメージして設計します。

 

「感性を育む」

帰って来た時、お客さんが来た時、朝や就寝の時、家族がきちんと挨拶ができる間取りである必要があります。ドアの開け閉め、脱いだ衣類や出した物を元の場所へ片付けるといった所作や礼儀を身につけること、料理などのお手伝いを通して学んでいくこと、これらは当たり前のことですが、育つ環境によって大きく違ってきます。身体感覚はビニールやプラスチックといった化学製品ではなく、木や鉄や石といった本物の素材の感触、土や植物といった自然にふれることで呼応し、空間のプロポーションと陰影、素材とあかりの質が感触に影響を与えます。光や風といった自然を取り込み、床や手に触れる場所には素材を吟味して使い、優れた感性と生きる力を育むことが住まいの役割のひとつです。「暮らしやすさ」と「潤いのある生活」には感覚に響く趣きが必要です。

 

「暖かさのデザイン」

家は「生活の拠点」であり「器」です。健康な生活をおくるために必要で最も重要なことは冬暖かな暮らしです。寒くて、暖房費が沢山かかる家には住みたくありませんし、日々の生活の中で、光熱費などのランニングコストを低くおさえた省エネルギーな暮らしはこれからの時代には当然必要なことです。省エネルギーの観点からも住まいはシンプルな方が良いのではないかと思います。物が多ければその分収納するスペースが必要になります。高すぎる天井や広すぎる廊下は暖房費を無駄に使います。無駄のない広さ、ちょうど良い広さ、コンパクトだけど広がりのある空間を考えていくべきでしょう。家全体がワンルームのような空気環境は広がりと奥行きのある生活と暮らしができます。廊下や浴室などの温度差がなく一定の温度であれば、部分暖房するよりも暖房費はかかりませんし結露も発生しにくいと言えます。

 

当事務所及び協力施行会社では、北方建築総合研究所の研究の成果であり、北海道庁が推奨する北方型住宅の技術を基準としています。

すべての家をBuilding Insulation Specialist(断熱施工技術者)として設計し工事を監理することで断熱性能を保証します。

 

技術だけではなく、素材、照明の灯りなど温もりのあるデザインも北海道のような北国の風土には必要だと思っています。

家の熱は3割が窓から逃げていきます。

旭川のように冬の日射の少ない地域では換気、採光、眺望を計算し本当に必要な窓を無駄無く配置することをデザインの段階で検討すべきです。 

 

基礎断熱工法

基礎そのものを断熱材でくるみ全面を土間コンクリートとすることで床下空間を室内空間と一体とします。

従来のように基礎に換気口を設置する必要がなく、夏場の湿気や冬場の冷たい風を気にすることがありません。

基礎コンクリートの保護、床下を蓄熱体として活用、配管のメンテナンススペースとしての利用、地盤の防湿対策といった利点があります。

 

付加断熱

標準的な住宅の壁断熱の外側にさらに断熱を付加します。壁内部充填断熱と外断熱を組み合わせたようなイメージです。

家全体の断熱性能を向上させます。

壁の表面温度と室温の差をなるべく少なくすることで体感温度を適度に保ち部屋の快適性を高めます。

※体感温度=(表面温度+室温)÷2(壁や床が冷たければそれだけ寒く感じます)

 

気密工事と外壁通気工法

壁内に湿気と気流が生じると断熱性能が低下します。室内側の結露対策、壁内への水蒸気対策として防湿気密処理、隙間風対策のため通気止め

を行います。床、天井と外壁の取合部、配管、配線、コンセント廻りの気密処理(防湿フィルム、テープ貼)は現場監理を徹底します。

水蒸気が壁内部へ入り込まないようにすることは木材を守ることになり、家を長持ちさせる意味もあります。

外部は漏水対策と水蒸気の逃げのために外壁通気工法を採用します。これらは北国の住まいとして当たり前の技術です。

 

断熱性能の数値化

断熱材は厚いほうが効果があり、材料の種類によって性能数値が違います。

断熱の素材に何を使うか材料の良し悪しだけを単純に比較するのではなく、材料の熱伝導率と厚さで導かれる数値によって判断すべきです。

また、外断熱か内断熱かの議論も性能には関係ありません。正しい工事と計算値によって断熱性が決まります。

そのために

熱損失係数(建物の内から外へどれだけ熱が逃げていくかを表し数値が小さいほど性能が高いと言えます)と暖房エネルギー消費量

を計算します。建物の断熱性能をどこまで高め、暖房費をどれぐらいで押さえるかというライフスタイルを考え家の性能を設計します。

 

家の性能や燃費を数値化し、感覚的にではなく科学的根拠に基づいて暖かな家を作ります。

 

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齋藤弘源建築設計事務所